第12回の学術集会は「子どもの発達と音楽療法」をメインテーマとして開催いたします。意外なことに、これまでの学術集会では、個々の演題や講演の中で子どもの音楽療法が取り上げられたことはありましたが、大会全体のテーマになったことはなかったと記憶しています。子どもの音楽療法の対象には自閉症スペクトラムや脳性麻痺、知的障害など多くの疾患がありますが、今回は特別講演で「重症児」、シンポジウムで「低出生体重児」を取り上げることにしました。

 子どもや重症児に対してどのようにアプローチを行うかということは、単に子どもだけに限らず、高齢者や成人など全ての年齢の人に対するアプローチに通じる基礎となるものであると考えています。言葉を話せない、意思表示が難しい対象者と音や音楽を通じてどのようにやり取りを行うかを考える機会になることを望みます。多くの方にご参加いただいて率直で活発な意見交換ができれば大会長としてこの上ない喜びです。

 

京都大学大学院医学研究科教授 呉 東進